【未経験向け】薬局薬剤師ってどんな仕事?―仕事内容・将来性・働いてみた感想・激務と言われる理由を現役薬剤師が徹底解説! 薬局薬剤師に興味はあるけど、実務実習からしばらく時間が経過していて、 薬局未経験 私にできるかな… 薬局未経験 最近の薬局がどんな環境なのか、よくわからないな… と不安になっていませんか。 薬局薬剤師の仕事は近年で大きく変化しているので、実務実習を受けた頃のイメージとかなり変わってきている可能性が高いです。外来対応が中心の薬局もあれば、在宅医療を軸に動いている薬局もあり、同じ「薬局薬剤師」でも、日々行っている業務や求められる役割は大きく異なります。そのため、求人を見ても働くイメージがわかず、なんとなくで決めてしまうとイメージとのミスマッチが起きてしまいます。 私は薬局薬剤師として5年以上勤務し、現役で現場に立っています。これまでに10局を超える現場を見てきた経験から、制度や時代の変化によって、薬局薬剤師の働き方がどのように変わってきたのかを肌で感じてきました。 この記事では、薬局薬剤師の仕事内容の全体像と、近年起きている変化、そして今後の将来性について整理します。読むことで、仕事内容の概要や業界動向を理解でき、自分にできるかどうかの判断材料を得ることができます。 もくじ この記事の結論 薬局には様々な仕事があるが、対人業務をメインにするように国から求められている。実際の薬局は「外来メイン」から「在宅専門」まで様々で、置いてある設備も異なり、仕事内容の比重・負担感は職場によって大きく異なる。将来的には「管理薬剤師」「コンサル」「エリアマネージャー」など。「対人業務への移行」「立ち仕事」「クレーマー対応」「重い責任」「人間関係」がきつい。事前調査を徹底し、自分に合った職場を探そう。 薬局薬剤師の主な仕事内容 調剤業務 調剤業務は、薬局薬剤師の基本的な業務のひとつで、処方箋の指示に従って、薬を用意する工程全般を指します。 調剤業務は、薬局薬剤師の基本となる業務ですが、実際の仕事内容や負担は職場によって大きく異なります。 機械化が進み、全自動分包機や水剤調製機が整っている薬局もあれば、いまだに多くの工程を手作業で行っている薬局もあります。そのため、同じ処方枚数であっても、薬剤師の体感的な忙しさには大きな差が生まれます。 設備の違いは、働きやすさに影響します。 また近年では、従来は病院で行われていた業務が、薬局に移ってきている点も見逃せません。代表的なのが、麻薬混注や経管栄養に関わる調剤業務です。 在宅医療の普及に伴い、・麻薬注射薬の無菌調製・経管栄養剤の選択・調製といった、より専門性と慎重さを求められる調剤が、薬局でも行われるようになっています。 国の方針で、無菌調剤を行う薬局が増えてきているよ もちろん、すべての薬局がこうした業務を行っているわけではなく、外来中心で比較的シンプルな調剤にとどまっている薬局も少なくありません。 このように、調剤業務は「どんな薬局で働くか」によって、求められるスキルや働き方が大きく変わる業務だと言えます。 監査 監査業務は、薬局薬剤師の業務の中でも、特に責任が重く、精神的な負荷が大きい業務のひとつです。 調剤された薬剤が患者さんの手に渡る直前に行われるため、ミスが直接患者さんの不利益につながります。 本来、調剤を行う薬剤師と監査を行う薬剤師が分かれている体制が望ましいとされているのですが、実際には、同一薬剤師が調剤から監査まで行うケースや、調剤の一部を事務が担っている薬局も少なくありません。 その場合、最終的な安全確認を担う監査は、より重要なものとなります。 法令上、ピッキングは事務さんがやってもOKです。 また、監査業務の中でも特に負担が大きいのが一包化の監査です。 PTP包装薬ではバーコードによる確認が可能な薬局がほとんどですが、一包化の場合は目視確認が中心となり、在宅や施設対応では膨大な量を長時間かけて監査することもあります。 また、現時点では少数派ですが、一包化監査を補助する全自動監査機を導入している薬局もあります。 こうした設備の有無は薬剤師の負担や働きやすさに大きく影響します。 監査業務はミスが許されない一方で、人が行う以上、集中力や体調によってリスクが完全にゼロになることはありません。 だからこそ、業務量や体制、設備面まで含めて職場を見極めることが、薬局薬剤師にとって非常に重要になります。 服薬指導・患者対応 服薬指導や患者対応は、個人差が最も出やすい業務です。 なぜなら、薬学的に正しい説明が、そのまま患者さんにとって最適な説明になるとは限らず、「正解」が存在しないからです。 たとえば、実例として、 患者さん この新しい薬は強いんですか? と言われたケースを考えてみましょう。 ここで、患者さんがどのような感情や気持ちを持って発言しているのかを汲み取って投薬を行うことが求められます。 不安を感じている患者さんであれば、説明しすぎることで、かえって不安を強めてしまうケースもあるでしょう。一方で、自分の飲んでいる薬をきちんと把握したい患者さんであれば、詳しい説明を行うことでコンプライアンスが安定するケースもあります。 このように、同じシチュエーションであっても、患者さんによって伝え方は異なります。 薬学的・医学的に正しいことを、そのまま伝えることが常に正解とは限らないのが、服薬指導の難しさです。 服薬指導は単なる説明業務ではなく、患者さんの理解度や不安、性格を踏まえた高度なコミュニケーションが求められる業務であり、得意・不得意がはっきり分かれやすい領域だと言えます。 オンライン服薬指導 オンライン服薬指導は「薬局に行って説明を受ける」というこれまでの当たり前を変える、新しい服薬指導のかたちです。 これまで服薬指導は、薬局のカウンターで対面で行うことが原則でしたが、制度の見直しが進み、現在はオンラインでも服薬指導が可能になっています。 住所関係なく、患者さんが薬剤師を選べる時代になりました。 病院前に薬局を建てて、病院と仲良くするのではなく、患者さんとのつながりを大切にする時代になってきています。 オンライン服薬指導を本格的に導入している薬局は多くありませんが、これからの薬局のあり方を象徴する新しい形態だといえます。未経験の方にとっても、「対人能力がより評価される時代になっている」という点は、ぜひ知っておいてほしいポイントです。 薬歴管理 薬歴管理は、薬剤師の専門性を発揮できる仕事のひとつなのですが、実務の現場では、専門性の高い薬歴を書けない場面も少なくありません。 ついつい後回しになってしまったり、そもそも必要な情報が得られないケースが多いためです。 多くの薬局では忙しくなってくると、服薬指導を行ってから薬歴を記入するまでに時間が空いてしまい、後からまとめて記載するケースが多発します。 むしろ投薬直後に全部書けてる薬局が希少です。 また、施設患者の場合、実際には薬をお届けし、施設職員と最低限のコミュニケーションを取るにとどまり、一人ひとりの患者さんと十分に話す時間を確保できないこともあります。 その結果、患者さんの訴えを丁寧に拾って薬歴に反映することが難しくなり、薬歴が「作業」になってしまう側面も否定できません。 薬を届けて… 機械的に書く… もちろん、教科書的には「しっかり書くべき」という前提がありますが、 現実の業務量を考えると、常に専門性を活かした薬歴作りが実践できるとは限らないのが実情です。 近年では、こうした「薬歴が処理しきれない問題」に対して、AIを活用した薬歴作成支援や、服薬指導画面と連動して薬歴を自動反映する仕組みなども登場しています。 ▼薬歴サポートシステム「Musubi」 こうした薬歴サポートツールを導入している薬局では、薬歴記載にかかる時間を減らし、確認や判断といった本来の業務に集中しやすくなっています。 薬歴管理のやり方ひとつを取っても、薬局ごとに大きな違いがあり、その差が働きやすさに直結します。 薬歴の管理は、薬剤師の専門性を発揮できる仕事のひとつですが、薬歴を溜め込み、手作業で機械的に処理していくことに専門性があるとは言い難いでしょう。 薬歴の扱い方は、職場選びの重要な判断材料になります。 疑義照会・処方提案 疑義照会や処方提案は、薬局薬剤師の専門性と思考力が最も発揮される業務ですが、同時に医師との関係性という環境要因に大きく左右されます。 疑義照会は医師とのコミュニケーションが前提で成り立つ業務であり、関係性が悪ければ成立しにくくなるからです。 たとえば、薬剤師を対等な医療者として見ていない医師が主な処方元である場合、疑義照会をしても十分に取り合ってもらえなかったり、提案が受け入れられにくいことがあります。 横柄な医師 ごちゃごちゃ面倒だな、そのまま出しておいてくれたらいいよ その結果、形式的な確認にとどまり、実質的な介入ができないケースも少なくありません。 一方で、医師と日頃から良好な関係を築けている環境では、減量提案や剤形変更、ポリファーマシーの見直しなどが前向きに検討され、薬剤師の価値を発揮しやすくなります。 人当たり良い医師 患者さん、もう痺れはなくなっているのね。じゃあメコバラミンは削除でいいよ。 医師の薬物療法に対する知識や関心には個人差があるため、補完関係が築ければ、チーム医療の質そのものが向上します。 このように、疑義照会や処方提案というのは、薬剤師の職能を発揮する場でありつつ、環境にも大きく依存するというのが現状です。 したがって、薬剤師の職能を活かして疑義照会・処方提案に積極的に関わりたいのであれば、薬局単体の雰囲気だけでなく、門前医療機関の医師との関係性を事前に確認することが重要です。 面接時や転職エージェントを通じて、 疑義照会の頻度処方提案の実績医師とのやり取りの雰囲気 などを具体的にリサーチしておくことで、自身の専門性を発揮できる環境かどうかを見極めることができます。 在宅業務 在宅業務とは、病院や薬局に通うことがむずかしい患者さんの自宅や施設を訪問し、お薬の使い方を確認したり、飲み忘れがないかをチェックしたり、残っている薬を整理したりする仕事です。 また、気づいたことを医師や看護師、介護スタッフに伝えることも大切な役割です。薬を渡すだけでなく、「その人の生活の中でどう使われているか」まで見るのが特徴です。 今後は在宅業務への貢献度が、薬局の評価や売上に直結します。 「最期まで自宅で生活を続けられる社会」を国が目指しており、在宅医療を支える薬局を評価するとともに、在宅へ移行できない薬局を淘汰する方向に進んでいるからです。 実際に、国の方針転換についていけなくなった薬局の廃業が多くなってきていて、2025年では過去最高の38件となりました。 引用元:株式会社東京商工リサーチ「調剤薬局」の倒産が止まらない、過去最多の38件 大手は統合再編へ、小規模店は倒産が加速 このような経営上のリスクは、在宅業務への取り組みの有無と関連している可能性が高く、在宅対応力を持つ薬局は今後も評価され続け、体制が整わない薬局は淘汰されやすいという環境変化の象徴として理解できます。 したがって、薬局選びやキャリア設計を考える際には、在宅医療への取り組みの有無・体制の成熟度を必ず確認することが重要です。 在宅を全くやらない薬局は時代遅れだよ 【完全無料】転職時期は6ヶ月以内が目安 登録後の活動休止や内定辞退も可能です 施設業務 施設業務とは、特別養護老人ホームや有料老人ホームなどの介護施設に入居している患者さんを対象に、薬剤師が薬の調剤・管理・情報共有を行う仕事です。 主な業務内容としては、医師と往診同行(施設内で行われる診療に同席して薬の確認したり、提案したりする)薬の調剤薬のセット施設職員さんとのコミュニケーションなどがあります。 外来や個人在宅と異なり、少し「対物業務寄り」です。 なぜなら、入居者数が多く、全員分の細かな体調変化を直接把握することが現実的に難しく、施設職員を通じた要約ベースの情報共有になりやすいからです。 たとえば50名規模の施設では、全員と毎回十分な面談時間を確保することは困難であり、服薬状況は記録をもとに確認し、問題があれば医師へフィードバックするという形になります。 そのため、直接対話型というよりも、調整・管理型の業務といえるでしょう。 また、施設業務で特に大きなウエイトを占めるのが薬のセット作業です。ここでは高い注意力が求められます。 施設ごとに薬の管理ルールが異なることが多いからです。 たとえば、ある老人ホームでは、服用タイミングごとに薬を色分けして管理しており、朝・昼・夜・寝る前で色分けしている一方、 別の老人ホームでは、朝・昼(色なし)・夜・寝る前になっているなど、施設によってルールが違っていることが多く、細かい注意力が必要となります。 こうした細かいルールの違いを正確に理解し、数十名分をミスなくセットする必要があるため、集中力と再確認の習慣が欠かせません。専門知識だけでなく、ミスを起こさない緊張感や意識が成果を左右します。 総じて、施設業務は「薬の管理」がメインとなる業務です。 対人で深く入り込むことにやりがいを感じるのか、それとも仕組みを整え支えることに価値を見出すのかによって、適性は分かれるでしょう。 自分の適性と、業務の特色を理解して薬局を決めないとミスマッチで辛く感じることになるよ 夜間・休日対応 夜間・休日対応とは、在宅医療を受けている患者さんが、夜や休みの日に体調をくずしたときに対応する仕事です。対応している薬局では「オンコール」といって、夜間や休日でも電話に出られる当番を決めています。 今のところ、夜間休日まで対応している薬局は多くありませんが、今後は夜間や休日の対応業務は一般的になっていくと考えられます。 「最期まで自宅で生活できる社会」を国が目指していて、いつでも医療を提供できる体制を薬局にも求め始めているからです。 私の勤務先でも、夜間当番制をとって「オンコール」に備えています。 電話はほとんど鳴りませんが、 遠くに出かけられないお酒を飲めないぐっすり眠れない といった制限はあります。 こうした日常生活への制約に対して、 苦手な薬剤師 お休みなのに、全然休めなくて嫌だな… と感じるタイプもいますし、 得意な薬剤師 ほとんど呼ばれないし、手当がついてありがたいな と考える人もいます。 オンコールも適性があります。真面目すぎると疲れてしまうよ。 これから薬局で働くことを考えているなら、 オンコールはあるか頻度はどれくらいか手当は出るのか何人で回しているのか こうした点まで確認しておくと、入職後のミスマッチを防ぐことができます。 在宅医療は「日中だけの仕事」ではありません。その覚悟も含めて選ぶことが大切です。 医薬品等管理業務 医薬品等管理業務とは、薬局における医薬品の発注・納品確認・保管・在庫管理・期限管理・廃棄処理など、在庫に関わる業務全般を指します。あまり目立ちませんが、薬局運営の土台を支える重要な業務です。 なぜなら、在庫には常にリスクが伴うからです。 【薬局の在庫リスク】過剰在庫 → キャッシュを圧迫し、経営を悪化させる在庫不足 → 薬を渡せず、患者・医療機関からの信用を失う さらに難しいのは「どこでバランスを取るか」に絶対的な正解がないことです。薬局ごとの方針や、管理者の考え方によって判断基準が異なります。 ルール化されていない組織では 慎重な薬剤師 患者さんが次回来なかったら動かない在庫になる。棚卸直前に在庫を抱えたくないから、来局して処方を確認してからお薬を発注しよう と考える人もいれば、 患者想いな薬剤師 毎回不足していると信用に関わるから、棚卸直前で在庫を抱えるリスクはあるけど、お薬を発注しておこう と考える人もいて、 2つの正義がぶつかりあって、争いの原因になります。 どちらも間違いではありません。しかし、感覚や経験だけに頼っていると議論は属人的になります。このような属人的な環境では、組織としての正解が見えにくく、働いていて大きなストレスを感じてしまうこともあるでしょう。 そのため、職場を探すときは、 データで客観的に見ている薬局発注をルール化している薬局在庫バランスの取り方について組織として言語化できている薬局 が良いでしょう。 医薬品等管理業務は、薬局経営と医療提供の質を左右する極めて重要な業務です。 毎日発生する業務であり、判断の積み重ねが利益や信用に直結します。だからこそ薬剤師を悩ませるテーマであり、同時に、組織力が問われる分野でもあります。 規制薬物管理業務 規制薬物管理業務とは、麻薬や覚醒剤原料などの特別な管理が求められる医薬品を法律に則って適切に管理・運用していく業務です。 通常の医薬品とは異なり、 数量の管理帳簿への記載譲渡証・譲受証の作成と保管適正な廃棄年間受渡届の作成 などについて、厳格なルールが定められています。 規制薬物管理業務は、特に責任が重く、精神的な負荷が大きい業務です。 少しの不備でも指導や処分の対象となるからです。 数量のずれや書類の記載漏れといった一見小さなミスであっても、「管理が不十分」と判断されれば、薬局全体の問題として扱われます。 たとえば、私の職場では、グループ店舗間で麻薬の譲渡をした際、譲渡書と譲受書の記載内容にズレがあることが後になって判明しました。 この書類不備を理由に、 保健所 今後、麻薬小売業者間での譲渡・譲受を行なってはいけません。 という処分を受けることになりました。 このように、規制薬物管理業務は、日常的行う作業でありながら、ひとたび不備があれば、薬局としての信頼や評価に直結する性質を持っています。 だからこそ、ルールや手順が明確に整備され、組織で管理できているかどうかが働きやすさや精神的な負担を大きく左右する重要なポイントになります。 行政対応業務 行政対応業務とは、保健所や厚生局等の行政機関による、査察や個別指導、突合点検などに対応する業務のことです。 行政対応業務は、精神的な負荷が非常に大きい業務です。 これまでの業務運用が正しかったかどうかをまとめて評価される場だからです。 日々の業務の中で「問題なく回っている」と感じていた運用が、行政から不適切と判断されることもよくあります。 たとえば私の職場では、麻薬の在庫数が不足した際、帳簿上でマイナス表記を行い、後日入庫があったタイミングでマイナス分を解消する運用をしていました。 こうした運用に、 保健所 在庫にマイナスは存在しません。出した分だけ出庫記入して、入庫があった後に、改めて不足分を出庫として処理するようにしてください。 というお叱りを受けたことがあります。 このように、現場では業務が滞りなく回っているつもりであっても、行政の視点から見ると、ルールから逸脱した運用と判断されるケースは少なくありません。 違反する意図がなくても、結果として規則に抵触してしまうことは十分に起こり得ます。 行政対応は個人の知識や経験だけで乗り切れるものではなく、 日頃から正しい手順が共有され、仕組みとして運用されているかどうかが重要になります。 行政は突然来るので、仕事が属人化していると説明できるスタッフがいなくて詰みます。 周辺業務 薬局薬剤師の仕事は、調剤や服薬指導だけでは完結せず、薬局を運営するための周辺業務も数多く担う必要があります。 スタッフマネージメントシフト調整、仕事の割り振り、トラブル対応、業務の属人化防止教育実習生・新人教育への対応指導薬剤師としての業務内容や倫理観を指導していく。現場の負担増。教育実習生の受け入れは、まったくやらない薬局も、積極的な薬局もある。保険請求業務への関与算定要件理解、請求ミス防止、突合(保険請求却下)に対する不服申立てなど。事務さんがメインでやっているところも多い。 地域活動・勉強会地域で行うキャンペーン、ビラ配りだったり、相談だったり、勉強会だったり、いろいろある。地域支援体制加算、かかりつけの要件になっている。営業活動在宅や施設は、積極的に案件をつかみにいかないと、ビジネスとして成立しないため、関係性をつくるための営業活動を行う薬局も増えている。 これらは、メインとなる業務ではありませんが、責務が大きくなるにつれて増えてくる業務です。 新薬もどんどん出るし、保険のルールも2年ごとに変わるから、常に勉強しないといけないプレッシャーがある仕事です。 仕事の内容・負荷は薬局ごとに異なる 仕事内容や負荷は薬局によって大きく異なってきます。たとえば、薬局内に常在し、外来対応が中心となる薬局もあれば、在宅医療に力を入れており、施設訪問や居宅訪問で長時間外出することが多い薬局もあります。 このように、薬局内業務がメインなのか、在宅業務がメインなのか、外来と在宅をバランスよくやっているのか、 といった点だけでも、1日の動き方や身体的・精神的な負荷は大きく変わってきます。 さらに近年では、 外来をほぼ受けない在宅専門薬局漢方がメインの漢方専門薬局オンライン服薬指導に特化したオンライン薬局 など、特定の分野に特化した薬局も増えています。これらの薬局では、一般的な調剤薬局とは異なり、求められる知識・経験・適性、そして日々行う業務内容そのものが変わるケースも少なくありません。 ひたすら自宅でオンライン服薬指導を行うフルリモート薬剤師をエージェントから紹介されたことがあります。 このように、薬局で働くと決めた後も、「自分はどのような働き方をしたいのか」「どのような業務にやりがいを感じるのか」を整理したうえで、職場を選ぶことが非常に重要になります。 ただし、薬局ごとの実情は外から見えにくく、個人で十分な情報を集めるのは現実的に難しいのも事実です。 そのため、大手の転職エージェントを活用し、 在宅の割合1日の業務の流れ残業や人員体制 といった気になる点を匿名で確認することで、ミスマッチを減らし、よりスムーズな転職・就職活動につなげることができます。 「きつい」と感じやすい理由 薬局薬剤師の仕事は、仕事内容や職場の状況によって「きつい」と感じる人がいるのも事実です。 ラクな仕事というのはありませんが、回避できる苦労なら、あらかじめ避けておくほうがよいでしょう。 ここでは、実際に現場に立って感じた「きつさ」をご紹介します。 人によって耐えられるレベルは異なりますし、すべてを避けるわけにはいきませんから、優先度を考えながら職場選びをしてください。 対人業務の増加 薬局薬剤師の仕事は、「対物業務中心」から「対人業務中心」へと大きくシフトしています。 その結果、これまで黙々と作業することを得意としていた人も、対人業務に力を入れることを求められる場面が増えました。 服薬指導や継続的なフォロー、在宅対応などを通じて、患者さんと関わる機会そのものが増えているのです。 人によっては、この「対物から対人への変化」が大きなストレスになることがあります。 コミュニケーションが苦手な人にとっては、不得意な領域で成果を求められる状況ですから、負担が大きく感じられても不思議ではありません。 これから薬剤師を目指す方は、「自分はどんなことが得意で、何が苦手か」一度整理してみることをおすすめします。 そのうえで、薬局が今後も対人業務へ比重を移していく流れを踏まえながら、職場や働き方を選んでいくことが大切です。 トレンドは対人業務ですが、対物業務メインの働き方もまだまだあります。自分に合った働き方を選択しましょう。 長時間の立ち仕事 勤務中、ずっと立って作業する薬局が多いです。 慣れないうちは、1日で足がパンパンに浮腫みます。(そのうち慣れますけどね) さらに、長時間立った状態で下向いて調剤や監査をしていると、首が死にます。いわゆる「スマホ首」っていわれる状態でしょう。 肩凝りがやばいです笑 ただ、体の状態や姿勢によりますし、座って作業できる薬局もあります。体に不調を感じやすい人は、職場見学の際に座っているスタッフがいるかどうか確認してみるといいかもしれません。 クレーマー対応 どこの薬局であっても、クセのある患者というのは必ず存在します。クレーマーを避けるというのは不可能です。 どう考えても薬局側が悪くないのに大声でブチギレたり、騒いだり。対応する度に神経をすり減らすことになります。 「薬がない!」と怒鳴られた直後「あったあった、へへへ…」頼む、よく見てくれ。 大抵の場合、問題となる患者には薬局全体で何らかの対応が取られていることが多いので、考えすぎなくても大丈夫です。真面目に受け取りすぎて病まないようにしましょう。 責任の重さ 薬剤師は、ミスが許されないという緊張感と常に隣り合わせにあります。 調剤や監査といった一つ一つの業務は、いずれも患者さんの安全に直結しており、わずかなミスであっても不利益を与えてしまう可能性があります。この責任の重さが、精神的な負担を大きくする要因となっています。 原則として、調剤過誤は起こしてはならないものですが、人が行う業務である以上、どれだけ注意していても過誤が発生してしまう可能性はゼロにはなりません。 そして、ひとたび過誤が起これば、患者への説明や医療機関への報告が必要となり、場合によっては謝罪や損害賠償といった重大な対応に発展します。 その際、担当した薬剤師だけでなく、管理薬剤師や薬局管理者も責任を負い、直接謝罪に赴くことになります。 手術前の抗血栓薬の休薬指示を伝達し損ねて、賠償騒ぎになったことがあります。 こうした「過誤が起きた後の対応」まで含めた重い責任が、薬剤師の仕事には定期的にのしかかってきます。 あってはならないことだからこそ当然の責任ではありますが、それでも避けきれないリスクを抱えながら働いている点が、薬剤師という職業の大きな特徴だと言えるでしょう。 スタッフ間の対人関係 一番「きつい」と感じやすいのが、スタッフ間の人間関係の悪化です。 人間誰しも、合わないタイプの人というのは存在しますが、薬局の場合、合わない人が近くにいても、組織が小さすぎて逃げ場がなく、一旦関係性をこじらせると、すべてがきつくなります。 実際、私もいろいろな現場で多くの退職者を見てきましたが、少なくとも3割は人間関係の悪化が原因で辞めていきました。 このように、小さな組織である薬局において、人間関係が悪化することは致命的となります。 未然に防ぐ方法としては、 職場の雰囲気をエージェントを介して調査する面接時に職場見学をお願いし、雰囲気を察知する休憩室も見せてもらい、人間関係を探る という方法が考えられます。 私の友人は行こうと思っていた薬局で「いじめが発生している」という話をエージェントから聞いて、入社を回避していました 【完全無料】転職時期は6ヶ月以内が目安 登録後の活動休止や内定辞退も可能です 働いてみてどうだった?現役薬剤師の回答 時短やパートなど、ライフステージによって柔軟に働き方を変えやすいので助かっています もう難しいことはできないけれど、それでも細く長く働けるのがいいですね。 勉強することが多くて大変。勉強会等で、常に知識をアップデートしないと、すぐについていけなくなる。 患者さんに名前を覚えてもらって、頼りにしてもらえることが何よりもうれしい。 人と関わらない医療職だったのに、最近どんどん対人業務が増えてきて、コミュ障には正直しんどい… 年収が上がりにくいのが不満。 ルーティン業務が多くて、私にはちょっと飽きやすい。地域活動や学校薬剤師もやって人との関わりを大切にしている。 対人業務へ移行した薬局・薬剤師のみが生き残る 薬局薬剤師という職種そのものは今後も残ります。 ただし、「従来型の調剤中心モデル」のままでは存続が難しくなり、対人業務へ本格的に舵を切った薬局・薬剤師のみが選ばれる時代に入っています。 厚生労働省が、門前依存型の構造や同質的な薬局の乱立に課題意識を示していており、地域支援体制加算の厳格化やかかりつけ機能の強化を図る改定が行われているためです。 国(厚生労働省) 薬局は、全世代が使うコンビニより多い。さすがに増えすぎだろう。 実際、国の方針転換についていけなくなった中小薬局のM&Aや閉局が増加傾向にあり、「残る薬局」と「消えていく薬局」の二極化が進んでいます。 したがって、薬局薬剤師は「なくなる仕事」ではありませんが、「従来型のままの薬局薬剤師」は確実に縮小していきます。 この前提を踏まえたうえで、「どの薬局を選ぶか」「どの方向へ能力を伸ばすか」この判断が今後のキャリアを大きく左右します。 在宅に力を入れている薬局が強いです。エージェントに聞くのもアリ。 【完全無料】転職時期は6ヶ月以内が目安 登録後の活動休止や内定辞退も可能です 将来的なキャリアの選択肢は幅広い 薬局薬剤師には、将来的なキャリアの選択肢が意外と多く存在します。 どの分野に力を入れるか、どのような環境で頑張るかによって、その後のキャリアは大きく分かれていきます。 ここでは薬局薬剤師として考えられる具体的なキャリアの選択肢について、紹介します。 薬局というフィールドで、どのような可能性があるのかを知った上で、自分に合った方向性を考えてみてください。 管理薬剤師 管理薬剤師は、現場のプレイヤーとして調剤業務に携わりながら、薬局全体の管理を担うポジションです。 各薬局に必ず1名は配置される役職であるため、薬局薬剤師のキャリアの中では比較的目指しやすい立ち位置だと言えます。 業務内容は、医薬品の在庫・品質管理といった「モノの管理」だけでなく、スタッフのマネジメントや業務調整など「人の管理」にも及びます。 また、トラブルが発生した際には、責任者として説明や謝罪を求められる場面も少なくありません。 そのため、管理薬剤師はプレイヤーでありながら管理者としての役割も求められる、二面性の強いポジションです。 この特性上、管理薬剤師は向き・不向きが比較的はっきり表れやすい役職でもあります。 マネジメントが得意な人が管理薬剤師になると、職場の雰囲気が良くなったり、業務効率が向上したりと、薬局全体に良い影響をもたらすケースが多く見られます。 一方で、管理業務が負担になってしまう場合、職場のコミュニケーションがぎくしゃくし、結果的にスタッフの離職につながることもあります。 管理薬剤師業務が合わず、ストレスで退職してしまう方もいました。 管理薬剤師は、良くも悪くも薬局全体の空気感に大きな影響を与える存在です。 「管理者の役割は自分には合わない」と感じる場合、無理に管理薬剤師を目指す必要はありません。 現場のプレイヤーとして専門性を高めながら働き続けることも、十分に現実的で価値のあるキャリア選択の一つだと言えるでしょう。 エリアマネージャー エリアマネージャーは、ドラッグストアや多店舗展開している調剤薬局において設けられることの多いポジションです。複数の薬局を管轄し、エリア全体の運営を管理する役割を担います。 このポジションに就くと、管理薬剤師とは異なり、現場のプレイヤーとして調剤業務に直接関わる機会は大きく減っていきます。 その一方で、人員配置の調整や各店舗の状況把握、運営上の課題対応など、事務的・マネジメント的な業務の比重が高くなります。 エリアマネージャーという役職は、すべての薬局に存在するわけではありません。 特に、単店舗経営の薬局では設置されないことがほとんどです。 そのため、将来的にプレイヤーの立場から離れ、マネジメント業務を中心としたキャリアへ切り替えていきたいと考えている場合には、複数店舗を展開しているドラッグストアや調剤薬局チェーンは、一つの有力な選択肢となるでしょう。 本部職(教育・採用・運営・営業など) 本部職は、ドラッグストアをはじめとする多店舗展開を行っている、比較的規模の大きな組織において用意されることの多いポジションです。 というのも、個人経営の薬局や小規模な薬局チェーンでは、教育や採用、運営といった業務を、開局者や責任者が兼任しているケースがほとんどであり、一般の薬剤師にとってはキャリアとして選択できるポジションになりにくいからです。 本部職に就くと、調剤や服薬指導といった現場のプレイヤー業務からは、基本的に離れることになります。 そのかわり、「人を育てる」「組織を支える」「事業を拡大する」といった、薬局全体、あるいは会社全体に影響を与える役割を担うことになります。 将来的なキャリアとして、自分自身がプレイヤーとして現場に立ち続けるよりも、人材教育や採用、運営、営業といった分野に興味がある場合には、大きい会社やドラッグストアを選んでおくことも、一つの現実的なキャリア戦略と言えるでしょう。 学校薬剤師 学校薬剤師は、大学を除く小学校・中学校・高校に配置される薬剤師で、水質検査や空気環境の検査、学校における医薬品・薬物乱用防止教育などを担います。学校保健安全法に基づく役割であり、制度としては古くから存在しています。 学校の数だけ配置されていると聞くと、一見するとポジションは多そうに感じられますが、実際には希少求人です。 多くの地域では「1校につき1人」ではなく、地区ごとに1人の学校薬剤師が複数の学校を横断して担当する形が一般的であるため、実際に空いているポストの数はかなり限られているのです。 また、学校薬剤師は一般的な求人媒体で募集されることはほとんどありません。多くの場合、薬剤師会に所属している薬剤師の中から、紹介や引き継ぎといった形で選ばれます。 そのため、「なりたい」と思ってすぐに就ける職種ではなく、一定の人脈や地域での活動実績が前提になるケースが大半です。 収入面についても注意が必要です。 学校薬剤師の報酬は自治体や担当校数によって差はあるものの、年間で5万円~20万程度にとどまることが多く、学校薬剤師の業務だけで生計を立てている人はいません。実際には、薬局勤務などの本業を持ちながら、副業的に学校薬剤師を務めている薬剤師がほとんどです。 そのため、学校薬剤師は「キャリアの主軸」として目指すというよりも、地域貢献や学校保健に関心がある人が、通常の薬局業務を続けながら関わるポジションだと捉えるのが現実的でしょう。 もし興味がある場合は、まずは薬局薬剤師としての業務をしっかり積み重ねつつ、薬剤師会の活動に参加するなど、地域とのつながりを作っていくことが、将来的なチャンスにつながりやすいと言えます。 薬局コンサル 近年、薬局運営は非常に難易度の高いものになっています。 従来は対物業務を中心に成り立っていた薬局運営が、診療報酬改定を通じて、急速に対人業務への転換を求められるようになり、各薬局は大きな変革を迫られています。 しかし、薬局の規模や体制によっては、この変化についていけていないケースも少なくありません。 こうした時代背景の中で、変革が進まず課題を抱えた薬局が、外部の支援を求める先として登場してきたのが「薬局コンサル」という仕事です。 薬局コンサルは、一般的な経営コンサルティングとは異なり、実際に薬局業務を経験してきた薬剤師が担っているケースが多いのが特徴です。 薬局運営は、保険制度や調剤報酬、薬機法などの制度と密接に結びついており、業界外の人間が理解するには非常にハードルが高い領域だからです。 そのため、現場での薬局業務を経験し、制度や運営の実情を理解した上で、次の一手が見つからずに悩んでいる経営者に対して、具体的な助言を行う「経験と実務理解を兼ね備えた人材」が、薬局コンサルとして活躍するようになってきています。 もっとも、薬局コンサルというポジション自体が数多く存在するわけではありません。ただし、この仕事は、現在の薬局経営がそれだけ難しくなっていることを象徴する存在であり、薬剤師のキャリアの中でも、やや例外的ながら注目すべき選択肢の一つと言えるでしょう。 【まとめ】未経験者にとって、最初の薬局選びがキャリアを左右する 未経験から薬局を目指す場合、最初に選ぶ薬局がその後のキャリアを大きく左右します。 薬局薬剤師と一口に言っても、変化の激しい現在の薬局業界では、薬局ごとに仕事内容や教育体制、求められる役割が大きく異なります。 そのため、最初にどの薬局で経験を積むかによって、得られる経験が大きく変わってきます。 時代錯誤な薬局、教育体制が不十分な薬局を最初に選んでしまうと、基礎が身につかないまま年数だけが経過してしまいます。 未経験から薬局で働くのであれば、どの薬局でスタートを切るのか、慎重に考えたいところです。 ただし、薬局業界は外部から内情が見えにくく、個人での情報収集には限界があります。そのため、必要に応じて転職エージェントを活用し、未経験者の受け入れ実績や教育内容、現場の実情を確認したうえで判断することも、有効な選択肢の一つです。 未経験だからこそ、勢いや条件だけで決めるのではなく、「最初の一歩」をどこで踏み出すかを慎重に選ぶことが、後悔しない薬局薬剤師キャリアにつながります。 【完全無料】転職時期は6ヶ月以内が目安 登録後の活動休止や内定辞退も可能です